休むとはーセラピストとして大切にしてること
表題の通り、私自身「休む」ことを大切にしております。
人を癒す仕事柄、自身が思っている以上にエネルギーを使うため、自分自身への栄養補給として「休む」ことは欠かせません✨
休む=寝る、じっとしてる、家でのんびりする
と考える方が多いと思いますが、
日々の生活習慣やその時の心身の状態によって
休む方法が変わってくると思います。
人によっては
自分は休むなんて必要ない、休むより仕事(又は勉強)してたい、休んでる暇もない
なんて人もいるかと思います😮
そもそも、休む とは何なんでしょうか?🤔
目次
休むとは何かを体と心の仕組みから理解する
体のリズムと休むことの関係
私たちの体には、まるで時計のように約24時間のサイクルで働く「体内時計」が備わっています。この時計の司令塔は脳の奥にある小さな部分にあり、目から入ってくる光の明るさを感知して「今は昼だから起きる時間」「今は夜だから眠る時間」と判断しています。
そして、眠くなるホルモン(メラトニン)や目を覚ますホルモン(コルチゾール)の分泌量を調整して、私たちの眠りと目覚めをコントロールしているのです。
この自然なリズムに従って十分な睡眠をとると、体にとって嬉しいことがたくさん起こります😊
・体のメンテナンス:傷ついた細胞が修復される
・免疫力アップ:病気やウイルスと戦う力が強くなる
・記憶の整理:勉強したことや体験したことがしっかりと記憶される
しかし、現代の私たちの生活には体内時計を狂わせる要因がたくさんあります😵
・スマホやPCのブルーライト:夜遅くまで画面を見ていると、脳が「まだ昼間だ」と勘違いして眠気を誘うホルモンの分泌が止まってしまいます
・夜勤や不規則な生活:本来眠るべき時間に起きていることで、体内時計が混乱→夜眠りにつきたいとき、寝つきが悪かったり不眠に繋がりやすくなります
脳科学から見た休むことの大切さ
例えば、ぼーっとしているときや休んでいるとき、私たちの脳の中で実は大切な仕事をしています。この仕組みを「デフォルトモードネットワーク」といいます。ぼーっとしている時や休んでいる時に、脳の中では自分のことを振り返ったり、今日あったことを整理したり、ふとした瞬間にアイデアが浮かんだりする作業が行われています。
また、眠っている間には脳の大掃除が始まります。「グリンパティックシステム」という名前の掃除システムが動き出し、日中に溜まった脳のゴミを洗い流してくれます。このゴミの中には、将来認知症を引き起こす可能性がある悪いタンパク質も含まれています。この掃除は起きている時にはほとんど働かないので、しっかり眠ることが脳の健康維持に欠かせません😪
さらに、休息は私たちの「考える力」の回復にも重要です。物事を判断したり、計画を立てたり、感情をコントロールしたりする脳の部分は、疲れると正常に働かなくなります。適切に休むことで、これらの能力が回復し、仕事や勉強の効率が上がり、心も安定するのです❤
休息が心の健康に与える重要な効果
「疲れたから休もう」と思うとき、私たちは単に体の疲労を回復させることだけを考えがちです。でも実は、休息にはもっと深い意味があることを心理学の研究が教えてくれています。
休息は、私たちの心の健康を根っこから立て直してくれる、なくてはならない存在なのです。ストレスでぐちゃぐちゃになった感情を整理し、自信ややる気といった大切なものを取り戻してくれます。
毎日のようにストレスにさらされていると、体の中では「コルチゾール」というストレス対応ホルモンが休む間もなく作られ続けます。これが続くと困ったことが起きてきます。風邪をひきやすくなったり、「あれ、何だっけ?」と物忘れが増えたり、なんだか気分が沈みがちになったり…。最悪の場合、うつ病につながることもあるんです。
心理学には「労力-回復理論(Effort-Recovery Theory)」という考え方があります。要約すると、
・仕事や活動で消耗した心のエネルギーは、しっかり休むことで元通りになる
・適切な休息を取れば、「よし、また頑張ろう!」という気持ちと集中力が自然と戻ってくる
・良いパフォーマンスを保ち続けるには、計画的に休むことが絶対に必要
つまり、休息は「サボり」ではなく、むしろ良い仕事をするための「投資」✨なのです。
休むとは 具体的な実践方法
睡眠
理想の寝室環境を整える
・室温:16~19度位 湿度:50~60%が、体温調節がうまく働き深い眠りにつきやすいといわれています。
・暗さ:遮光カーテンやアイマスクを使って完全に暗くすることで、眠気を誘うホルモンの分泌が促されます。
・音:図書館程度の静かな環境。もし完全に無音だと逆に不安になる場合は、川のせせらぎや雨音などの自然音、またはホワイトノイズを活用(YouTubeの動画サイトにも色々あります)
適切な寝具を選ぶ
・マットレス:体重をバランス良く支えて適度な硬さがあるもの
・枕:首の自然なカーブを保てる高さと硬さのもの
・寝具の素材:汗を吸い取って通気性の良いもの(コットン、リネン、レーヨン等)
動く休息と静かな休息の使い分け
疲れた時の休息は、2つのパターンがあります。「体を動かす休息」と「じっと静かにする休息」。その時々の疲れ具合に合わせて選ぶのが大切です。
「動く休息」
軽い運動や散歩、ストレッチなど、適度に体を動かしながら休む方法です。血の巡りが良くなって、凝り固まった筋肉がほぐれて、さらには気分を上げてくれるホルモンまで出てくるという、なんとも嬉しい効果が期待できます✨
特に一日中デスクに向かって仕事をした後は、この「動く休息」が効果的です。軽くお散歩したり、ゆったりとしたヨガや太極拳をしたりすることで、筋肉に新鮮な血液が行き渡り、疲れの元となる老廃物もスッキリ流れ出していきます。緑の多い公園や森の中で過ごせば🌳、森林浴効果でストレスホルモンが減って、免疫力もアップします💪
「静かな休息」
読書や音楽鑑賞、瞑想など、体をできるだけ動かさずにゆったり過ごす方法です♪ 頭がパンパンに疲れている時や、激しい運動をした後の回復期間には、こちらの方が断然効果的です。深くリラックスすることで体が「お休みモード」に切り替わり、心と体の修復作業がフル稼働し始めます😌
デジタル機器から離れる
最近、スマホやパソコンに囲まれた生活で、なんだかぐっすり眠れないという人も多いのではないでしょうか。実は、これらの画面から出ているブルーライトが、私たちの睡眠を妨げる大きな原因になっているのです。このブルーライトは、自然な眠気を誘うメラトニンというホルモンの分泌を抑えてしまい、体内時計を狂わせてしまうことが研究でも明らかになっています。
そこで試してみたいのが、就寝前の「デジタルデトックス」です。寝る2〜3時間前からはスマホやパソコンをそっと閉じて、代わりに本を読んだり、軽いストレッチをしたりしてみませんか。また、寝室はデジタル機器を置かない聖域にして、昔ながらの目覚まし時計に頼ってみるのもおすすめです。きっと、より深い眠りにつけるはずです。
休日には、思い切ってSNSやニュースから離れる時間を作ってみるのもお勧めです。情報の波に常に揉まれている頭を、たまには休ませてあげることが大切です。散歩をして季節の変化を感じたり、久しぶりに友人とゆっくり話したり、手作業で何かを作ってみたり。そんな時間が、デジタルでは得られない本当の豊かさを運んでくれるのかもしれません。
「休む」適切なタイミング
効果的に休むには、タイミングも大切です。私たちの体には90分から2時間ほどのリズムがあるので、このリズムに合わせてこまめに休憩を取ると、集中力を保ちながら良いパフォーマンスを続けられます。
お昼を食べた後、午後1時から3時頃にふと眠くなることってありませんか?これは「アフタヌーンディップ」と呼ばれる自然な現象なんです。この時間帯に10分から20分ほど軽く仮眠を取ると、午後の作業がびっくりするほどはかどります。ただし、30分以上眠ってしまうと深い眠りに入ってしまって、起きた時にかえって眠くてだるい状態になってしまうので気をつけましょう。
一週間単位で考えることも大事です。例えば週末にはしっかりと休む日を作って、平日に溜まった疲れをリセットしましょう。そして可能であれば月に1、2回少し長めの休みを計画的に取ることがお勧めです。慢性的なストレスが溜まるのを防げ、健康を保ちながら長期的に良いパフォーマンスを維持できるようになります。
休むとは何かについてのまとめ
今回休むことによる私たちへの体の効果や影響を挙げてきました。繰り返しにはなりますが、簡単に要約してみます。
【休息による体や心の作用・効果】
・体力の回復、免疫力のアップ
→健康で、風邪や病気になりにくい体へ💪✨
・睡眠中は、脳に特別な回路が働き日中に溜まった老廃物を掃除
→ 情報整理、記憶力や思考の回復に繋がる、アイデアが浮かびやすくなる🧠
・ストレスを和らげ、感情のバランスを整える。
→ 気持ちに余裕が生まれ、人に優しくなれる😊
(逆に気持ちに余裕がないと、ちょっとしたことでも他人に厳しくなりやすいです😠)
・休息は単なる「何もしない時間」ではなく、私たちが生きていく上で欠かせない、とても重要な活動である
【効果的な休息の取り方】
・睡眠環境を整える
・「動く休息」と「静かな休息」を上手に使い分ける
・スマホやパソコンから少し離れる時間を作る
・体のリズムに合わせて休息のタイミングを調整、午後に短時間の仮眠を取る
・日々の休息だけでなく、週単位、月単位で計画的に休むことが、長期的な健康維持に♪
最後に
現代社会では、休息を「時間の無駄」と考えがちですが、実際はその逆です。心身の健康と生活の質を高める、とても価値ある活動なんです。上手に休むことで、きっと今よりもっと充実した毎日を送れるはず。
ぜひ、あなたなりの最適な休息スタイルを見つけて、休息の力を実感してみてくださいね😊
