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パートが会社都合で休みになったら?給与や権利の可能性を幅広く調査!

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パートタイマーとして日々のスケジュールを組んでいる中で、もし突然、会社側の事情で「休み」を指示されたら、多くの方が戸惑いを感じるのではないでしょうか。「今月の収入が減ってしまうかもしれない」「シフトが削られた理由は何だろうか」「もしかして、このまま仕事がなくなるのでは?」といった不安がよぎることもあるかもしれません。特に、生活設計においてパートタイムでの収入が重要な位置を占めている場合、その影響は小さくないでしょう。

しかし、このような「会社都合」による休みが発生した場合、労働者として知っておくべき権利や制度が存在する可能性があります。何も知らずにただ不安を感じるのではなく、どのような状況が「会社都合」にあたるのか、そしてその際にどのような補償を求められる可能性があるのかについて、基本的な知識を持つことが、ご自身の状況を客観的に把握し、次の一手を考えるきっかけになるかもしれません。

この記事では、パートタイマーの方が直面するかもしれない「会社都合で休み」になる様々なケースに焦点を当て、それに関連する法律上の考え方や、金銭的な補償(特に休業手当)の可能性について、幅広く情報を掘り下げていきます。ご自身の労働契約や会社の対応を見直すための一助となるかもしれません。

会社都合で休みになるパートタイマーの状況とは

「会社都合で休み」と一口に言っても、その背景には様々な事情が考えられます。パートタイマーという雇用形態は、勤務時間や日数に柔軟性がある一方で、企業の経営状況や業務量の変動によって、その働き方が直接的な影響を受ける可能性も否定できません。ここでは、どのような状況が「会社都合の休み」と見なされる可能性があるのか、そして、その際に自身の雇用契約がどのように関わってくるのか、その基本的な枠組みを探っていきます。

「会社都合」とは具体的にどのような理由か

「会社都合」とは、労働者側(パートタイマー自身)の事情ではなく、使用者側(会社側)の経営・管理上の理由によって休業が発生することを指すのが一般的です。これには、非常に多様なケースが含まれる可能性があります。

例えば、最も分かりやすいのは、会社の経営不振や業績悪化による業務量の減少でしょう。受注が減ったり、来店客数が大幅に落ち込んだりした場合、会社は人件費を調整するために、まずパートタイマーのシフトを削減するという判断を下すかもしれません。

また、経営難とまではいかなくても、事業所(店舗や工場など)の改装、設備の故障や大規模なメンテナンス、システムの入れ替え作業などが発生し、一時的に業務を停止せざるを得ない場合も考えられます。これも、パートタイマーから見れば、働く意思があるにもかかわらず働けない「会社都合」の状況と言える可能性があります。

さらに、親会社からの部品供給の停止、主要な取引先からの発注キャンセル、あるいは必要な原材料の調達が困難になった場合なども、会社の管理責任の範囲内と見なされ、「会社都合」に分類されることがあり得ます。天災地変のような不可抗力は除外されるケースもありますが、その判断基準は複雑であり、状況次第で解釈が分かれることも知っておく必要があるかもしれません。

パートタイマーにおける「休み」の多様な形態

会社都合で生じる「休み」の形態も、一つではありません。パートタイマーの方々が直面する可能性のある「休み」には、いくつかのパターンが想定されます。

一つは、翌月や翌週のシフトを作成する段階で、あらかじめ「出勤日数を減らす」と通告されるケースです。例えば、これまで週4日で契約していたにもかかわらず、来月は週2日にしてほしい、といった要請がこれにあたるかもしれません。

もう一つは、すでにシフトが確定しているにもかかわらず、特定の日を「休み」に変更されるケースです。例えば、明日の出勤が予定されていたのに、前日になって「明日は休んでほしい」と連絡が来る場合などが考えられます。

さらに深刻な形態として、一定期間、例えば「今週いっぱい」や「来月末まで」といった形で、完全に業務から外れることを指示される休業もあり得ます。また、出勤したものの、業務が少ないために予定より早い時間に「もう上がって(帰って)ください」と指示される「早退」も、広い意味での会社都合による休業時間(休み)と解釈できる可能性があります。これらの形態の違いが、後述する休業手当などの請求において、異なる影響をもたらすことも考えられます。

労働契約書(雇用契約書)の確認がもたらすもの

こうした状況に直面したとき、まず立ち返るべき原点となるのが、会社と取り交わした「労働契約書(雇用契約書)」や「労働条件通知書」です。パートタイマーとして働く際、これらの書面でご自身の労働条件が明示されているはずです。

確認すべき重要なポイントとしては、まず「所定労働日数」や「所定労働時間」、「勤務する曜日」が具体的にどの程度定められているか、という点です。もし「週○日、1日○時間勤務」と明確に記載されている場合、会社側が一方的にこれを下回るシフトしか提示しないことは、契約違反となる可能性が出てきます。

一方で、「週○日程度」といった曖昧な表現や、「業務の繁閑に応じてシフトを変更・減少させることがある」といった趣旨の条項(シフト条項)が記載されている場合もあるかもしれません。このような記載があるからといって、会社が際限なく休みを命じられるわけではありませんが、解釈の余地が生まれる可能性はあります。

ご自身の契約内容がどうなっているかを正確に把握することは、会社側の指示が契約に基づいたものなのか、それとも契約の範囲を超えた要求なのかを判断する上での、最初の重要なステップとなるでしょう。この確認作業が、ご自身の権利を理解し、主張するための土台となるかもしれません。

自己都合の休みとの明確な違い

当然のことながら、「会社都合の休み」は、労働者自身の事情による「自己都合の休み」とは根本的に異なります。

自己都合の休みとは、例えば、ご自身の病気や怪我による療養(業務外のもの)、家族の看護や介護、お子さんの学校行事への参加、あるいは私的な旅行や趣味のための休暇など、労働者側の意思や事情に基づいて労働を提供しない(できない)日を指します。この場合、原則として「ノーワーク・ノーペイの原則」に基づき、休んだ時間(日数)に対する賃金は支払われません(年次有給休暇を取得した場合を除く)。

これに対して「会社都合の休み」は、前述の通り、労働者自身は働く意思も能力もあるにもかかわらず、会社側の事情によって働けなくなった状況を指します。この「労働者側に帰責性がない」という点が、法的な保護を考える上で極めて重要なポイントとなります。この明確な違いを認識しておくことが、不利益な取り扱いを受けた際に、適切な対応を模索する第一歩となる可能性があります。

パートが会社都合で休みになった場合の金銭的補償の可能性

会社都合で予期せぬ休みが発生した場合、パートタイマーの方が最も懸念するのは、やはり収入の減少ではないでしょうか。働く予定だった時間が失われることは、月々の家計に直接影響を与えかねません。しかし、日本の労働法には、こうした「会社都合」によって労働者が不利益を被ることを防ぐためのセーフティネットが存在する可能性があります。その代表的なものが「休業手当」です。ここでは、パートタイマーと休業手当の関係性、その具体的な内容や請求の可能性について探っていきます。

労働基準法第26条「休業手当」という選択肢

日本の労働基準法第26条には、「使用者の責に帰すべき事由による休業」の場合、会社(使用者)は、休業期間中の労働者に対して、その平均賃金の100分の60(=60%)以上の手当(休業手当)を支払わなければならない、と定められています。

この条文の重要な点は、まず「使用者の責に帰すべき事由」という部分です。これは、前述した「会社都合」と近い概念ですが、天災地変のような真に不可抗力と認められる場合を除き、経営難や原材料不足、機械の故障など、会社側の経営・管理の範囲内で発生した問題は、原則としてこれに含まれると解釈されています。

そして、この規定は、正社員や契約社員だけでなく、パートタイマーやアルバイトといった雇用形態に関わらず、すべての労働者に適用される可能性があります。つまり、パートタイマーであっても、会社の都合で休業を命じられた場合、この休業手当を請求できる権利を持つ可能性があるのです。

ただし、実際に請求が可能かどうかは、ご自身の労働契約(特にシフトがどの程度確定していたか)や、休業の具体的な理由など、個別の事情によって判断が分かれるケースも存在します。

平均賃金の計算方法を知るきっかけ

休業手当の額は「平均賃金の60%以上」と定められています。では、この「平均賃金」とはどのように計算されるのでしょうか。これも労働基準法に定められています。

原則として、平均賃金は、「事由の発生した日(休業日)以前3ヶ月間に、その労働者に支払われた賃金の総額を、その期間の総日数(暦日数)で割った金額」とされています。例えば、時給制のパートタイマーであれば、過去3ヶ月間に得た給与の合計額を、その3ヶ月間の暦日数(例: 31日+30日+31日=92日など)で割ることで、1日あたりの平均賃金が算出される仕組みです。

ただし、パートタイマーのように勤務日数が少ない方の場合、この原則的な計算方法では平均賃金が非常に低くなってしまう可能性があります。そのため、最低保障額として、「(過去3ヶ月間の賃金総額)÷(その期間の実労働日数)× 60%」という計算方法も定められています。原則の方法とこの最低保障の方法を比較し、高い方の金額が平均賃金として採用されることになります。

時給制や日給制の方の場合、計算が少し複雑になる可能性もありますが、ご自身の給与明細などを基に、おおよその金額を試算してみることは、ご自身の権利を具体的に知るきっかけになるかもしれません。

休業手当が支払われない場合の対処法を探る

もし、会社都合での休みが発生したにもかかわらず、会社から休業手当に関する説明が一切なかったり、支払いを拒否されたりした場合は、どうすればよいのでしょうか。

まず試みるべきは、会社(直属の上司や人事・総務担当者)に対して、休業の理由と、労働基準法第26条に基づく休業手当の支払いについて、冷静に確認を求めることです。この際、シフトが確定していたことがわかるもの(シフト表の写真やコピー、メールの履歴など)や、労働契約書を手元に用意しておくと、話し合いがスムーズに進む可能性があります。

それでも会社側が誠実に対応しない、あるいは支払いに応じない場合、次の選択肢として考えられるのが、管轄の「労働基準監督署」への相談です。労働基準監督署は、労働基準法違反の疑いがある場合に、会社への調査や指導・助言を行う行政機関です。

匿名での相談も可能な場合がありますので、まずはご自身の状況を説明し、法的に休業手当の対象となる可能性があるかどうか、また、会社に対してどのような働きかけが可能かについて、専門的な見解を求めてみることが、問題解決への糸口になるかもしれません。日頃から勤務時間や会社からの指示を記録しておくことも、こうした相談の際に役立つ可能性があります。

会社都合で休みになったパート従業員に関する情報のまとめ

今回はパート従業員が会社都合で休みになった場合の様々な側面についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。

・パートタイマーも会社都合による休みの対象となり得る

・会社都合の理由には経営不振や設備故障などが含まれる

・労働契約書や労働条件通知書の記載内容の確認が重要である

・自己都合の休みと会社都合の休みは明確に区別される

・会社都合の休業には休業手当が関係する可能性がある

・休業手当の根拠は労働基準法第26条に存在する

・休業手当の支払いは「使用者の責に帰すべき事由」が要件である

・休業手当の額は平均賃金の60%以上が基準となる

・雇用形態に関わらずパートタイマーも休業手当の対象に含まれ得る

・平均賃金の計算には原則的な方法と最低保障額のルールがある

・シフトがどの程度確定していたかが論点になる場合がある

・会社が手当を支払わない場合は請求や相談が選択肢となる

・労働基準監督署は労働問題に関する専門の相談先の一つである

・勤務実態や会社からの指示を記録しておくことも一考に値する

・自身の労働者としての権利を把握することが第一歩となる

予期せぬ会社都合の休みは、パートタイマーとして働く方々にとって大きな不安要因となるかもしれません。

しかし、法律や制度には、そうした状況下で労働者の生活を守るための仕組みが用意されている可能性があります。

この記事が、ご自身の状況や労働契約を今一度見直し、適切な知識を得て次の一手を考えるきっかけとなれば幸いです。

ABOUT ME
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リメディアルマッサージセラピスト/マットピラティスインストラクター
「休むことも、からだのメンテナンスの一部」をモットーに活動中。 施術やピラティスの学びを通して、心と体が整うヒントや豆知識を発信しています。 資格の勉強であちこち遠征するのも楽しみのひとつ。旅先での小さな発見も大好きです。
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